7月第一週の週末は事務仕事三昧で、海に出れずに鬱屈した1日を過ごしました。
で、気分を晴らすべく ちょっと今回もハードなルート設定をしました、
題して「第3弾!大潮の激流を見に行こうツアー」です。
2年前になりますが、ヤフオクで落札した自動車を引き取りに淡路島に出向いた際、
最強になると聞いた「春分の大潮の鳴門の渦潮」を家族で見に行ったのが 第1弾。
この折は流石にカヤックではなく「潮流体験ツアー」ってヤツでしたけどね。
そして2週間前の週末に「大潮の来島海峡」を見聞しに行ったのが 第2弾。
そして今回「船折瀬戸」を味わいに行ったのが 第3弾なワケで、
これでやっと瀬戸内の3大潮流の全てを見に行けた事になります。
しかも満月の大潮… 悟空ならずとも オラなんだかワクワクしてきたぞ です。
さて来週の3連休の話ですが「10時間耐久パドリング」にトライする予定です。
なので、それに向け体力を温存しておきたい事から漕ぎの距離は控えめにして
土曜日は21.5km、日曜は24kmのルートで設定しました、
何しろ先々週の大潮のツアーでは欲張った距離を設定して辛かったですから。
確かに逆潮のエリアを避けておけば、大幅に体力を削られる事は無いにせよ、
大潮によるパワーが強い潮流が、ボイルだの、変な方向からの波だの、
中潮以下のパワーでは現れない「ヤなの」を所々で産んじゃいます、
ソレに対処するのに 艇を体幹でコントロールする事になるんですが
この作業に結構 スタミナを奪われちゃう事を思い知らされたんですよね。
そして今回も
「能島に上陸して「水軍城跡」を辿りつつ、目下の激流を高みの見物」
「そのまま南下『村上水軍博物館』を見学」
「リクエストされている はっさく大福の買出し」と、観光プランは盛り沢山です。
ただ、同行頂くバラキさんは
「20kmを3時間はキツイので、御自身は先に出発しておく」
「博物館に興味は無いから日曜日はお互い単独行動で」との事で
今回は一緒にキャンプをする「見近島での 集合&解散」の予定でした。
さて今回の計画の成否を分けるキモは17時25分頃の鼻栗瀬戸での転流で、
「この時間までに難所を抜け、三小島って場所で目前の灘の転流を待つ」
これが出来るかどうかでした。
そもそも キャンプ地の見近島周辺、そして手前の鼻栗瀬戸の辺は潮流が複雑で、
途中まで追い潮で来れても、瀬戸を超えると逆潮になる ってな風ですし、
ましてや大潮みたくパワフルな日は、とても逆潮を漕ぎ上がれやしませんから
海況によっては 「要潮待ち」と、非常にプランが立てにくいエリアなんです。
それが今回は、向島の立花から出たのでは間に合わないものの、
橋を渡って 因島の折古の浜からだと、僕の漕力の6km/hなら、
前回の来島海峡と同じく ほぼ潮止まりのタイミングで問題のエリアに辿り着ける
年のうちでも 数少ない貴重なチャンスの土日だったんです。
そんな事情を背景に、大急ぎでR2バイパスを走り 因島に向います。
仕事が早く終わった為、14時前に折古の浜に到着できました イイ感じです。
駐車場を見渡すと あれ?先に出発している筈のバラキさんの車がない??
まあ 何か急用でも入ったのでしょう、と 単独行の積りで出港準備を始めます。
よし予定通り30分に出せそう… と、いつになくキビキビ作業をしていると
「おーい」と聞き慣れた声…あら?バラキさんです。
何でもトアル作業に熱中していて遅れてしまったそうです。
ならば一緒に行きますか と待つこと暫し、結局15時丁度の出発です。
下の写真の場所は折古の浜から 少し行った因島のドッグです、軍艦デケエ。
このように土曜日はピーカンでもなく の、非常にカヤック向きの天気でした。
岩城島のフェリー乗り場、思わず「や~まだ~」と言ってしまう僕は40年生まれ。
スタートで30分遅れた事で「鼻栗瀬戸の難所で逆潮に ぶつかるかも」と、
若干の不安は有ったのですが「まあ 道中追い潮だし、間に合うかな~」と、
まあ 軽~く考えていました、だからバラキさん待ちの間に
下の2枚「瀬戸から見た来し方行く末」の写真を撮っている余裕も有りました。
時間は5時45分、見ての通り まだ逆潮のパワーは微妙でしかありません。
来し方
行く末
結局 鼻栗瀬戸でも難所中の難所、この橋の袂にバラキさんと
二人で揃ったのが 予定より30分少々遅れの6時過ぎ、
本来この時間には この橋を越えて「行く末」の写真の中央辺りの
3つ並んだ島の所にいないとマズかったのですが…。
実は上の写真を撮り終えた3分後位かな?それまで静止していた艇が
「来し方」に流され始めて「あ~マズイかも~」とは思っていました、
でもまだその程度、軽く考えてました。
そして「行く末」の右辺りに有る島影から対岸に渡ろうとすると、
フェリーしないと「来し方」に戻されるほどの流れが…
ようやく顔色が変わりました「うーわっ めっちゃ逆潮やんけえー」
人間焦ると本性が出ます、関西弁も出るってモンです。
状況は川での漕ぎ上がりと似てますから、同じ技術論で解決できる筈ですが、
悩ましい事に足掛かりに出来るような いい具合の岩陰も、エディも有りません。
仕方ないですから次善の策として、ボイルの縁をエディに見立てて、
その間を縫って漕ぎ上がろうとしましたが、ふとGPSを見てみると、
富士樹海に入った時の方位磁針みたいに、有らぬ方をグリグリ指します。
え~壊れたのかあ~?と思いましたが、横を見ると景色が変わっていない、
つまり一生懸命漕いでても、押し戻されーの、回されーのだった為に、
GPS上の自艇も迷走していたようです。
って事は7~8km/h位の流れを溯上しようとしてた事になりますね。
この間 約800m、何とか反対流を見つける事が出来て脱出できましたが
通常なら10分掛からない筈なのに、実に小一時間掛かりました。
いやー疲れました、橋を越えた所の浜で5分ほど小休憩した後
2人してゾンビみたいな顔色で、キャンプ地の見近島に向います。
幸いこちらは追い潮で2.8kmを20分位で楽々と到着できました。
見近島と
&能島
見近島の対岸には「伯方SCパーク」という道の駅が有って
ウェブで見ると併設されたレストハウスが中々充実しているようでした。
ここで土産の一つでも選ぶか、ソフトクリームの一つでも食したかったのですが
営業時間が17時迄と、御縁が無かったのは残念でしたね~
…すいません強がりです、実際は とにかく早くテントを設営したかったです。
当初キャンプ地候補だった能島も「指呼の間」に迫っていたのですが、
時間的にも 気力的にも「もうもう 無理~」な状態でした。
さてこの見近島について事前にウェブで情報を調べてみると、
無料なのに(近隣のキャンプ場は1000円~)しっかりと整備されていて、
しかも自転車か、バイクか、徒歩でないと入れない為
バイカーやチャリダーの御用達になっているようでした。
って事は シャコタンの車で乗り付ける ヤンキー小僧達の
ロケット花火なんかに煩わされる事も無いであろう、よさ気な場所です。
ただこのエリア全体で「瀬戸内しまのわ2014」ってイベント中ですから
下の写真みたいな 押すな押すなの大混雑かな… と予想していたら
予想
学生さん達の休み前だからでしょうか、この写真ほどには混んで無かったです。
数えてみると テントは僕らも入れて全部で12張だったのですが、
日曜が雨の予報だった事から考えると、結構賑わっていたように思います。
期待通り大人な方ばかりだったようで、バカ騒ぎも無く静かな島の夜でした。
よって今回のレレはTheBoomを中心に、遠慮がちに声量を絞って楽しみました、
ええ 僕も いい大人ですから。
諸事情で生鮮の買出しに行けなかったので、晩御飯は質素な内容です。
次回はそろそろ 鶏スキ位のマトモな宴会Verのメニューにしたいなあ
アウトドアでの食事も、キャンプの楽しみの一つですからね。
近場の 本島か、北木島辺りでのキャンプの時にでもやろうかな。
そんなでウクレレを弾きつつ、雑談に興じつつの間に、21時を回りました。
本日の激潮時間帯です、さてどんなか と覗いてみると…
うーん 見近島の辺りは広いからかあまり「激流」って感じがしませんでした、
「確かに流れとるなあ~」レベルです、激流は明日のお楽しみって事ですね。
さて日曜は7時30分には出発したいので、6時起床としました。
体力温存のため 22時に就寝、この頃からポツポツ雨がフライを叩き始めます。
そして風がすごい!どうもこの海域にバラキさんと来ると強風が吹くようです。
実は前回のキャンプで愛用のテントのグラス製ポールが割れたので
今回は予備のソロテントを投入していたんです。
このテントは狭くてあまり好きではないのですが、
こちらはジュラのポール&魚座型フレームなので風にはずっと有利です。
この安心感から、多少フレームが撓んでも気にせずにいられました。
なんだか良いことも悪いことも「ワンプレートでやって」来た様な1日でしたねー。
疲れていたのでしょう、最後の記憶は時計が10時15分を指しているな、でした。
本日の教訓
《タイトで シビアなツアープランは、ソロ行きの時のみ立案する事》
(自分独りならまだしも、他人さんまでゾンビにするのは目覚めが悪い…)
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