時計も正午に近づき「10時間耐久漕ぎ」も後半です。
大久野島北岸の浜から11時10分に出航、同島東岸を南下した後、高根島を目指します。
転流が11時30分頃でしたから、絶賛潮止まり中で穏やかな道行きです。
高根島の南岸を左に回り込み、生口島との間の水道に入ります。
海図等ではここはあまり潮流が激しくないような感じに表記されていましたが
なんのなんの小潮だって言うのにガンガン流れていて、しかもストレートな流れで、
エディもあまり無いので、中潮以上の時にココで逆潮に遭うと一苦労かも。
さてこの水道でのキモは、後日耕三寺を見物する際の揚陸ポイントの確定でした。

瀬戸田
高根島側には良い感じの砂浜が幾つも有ったのですが、下の左の写真に写っている
黄色い橋を渡る事になります、そうすると往復で2kmほど遠くなるんですね。
今回は先を急ぐ旅なので、生口島の側 瀬戸田港の南から揚げる事にしました。
お誂え向きの岩棚と階段が有ったので有り難く使わせて頂いたのですが
ただ この岩の1つ1つが切りっぱなしって言うか エッジが非常に立ってまして
ハルをガッツリ傷つけないか、冷や冷やしながらの下船でした。
冷や冷やと言えば、見ての通りこの岩棚は潮が満ちると水没します。
実はこの写真は門前を一回りした後 乗り込む寸前に撮った分でして、
揚げた時はまだ更に20cmほど岩が露出していた状態でした。
この日の干満具合では1時間で15cm程潮が上がる計算だったので
まあ ここでも大丈夫でしょ だったのですが、大潮なら間違いなくOUTです。
本来なら高根島側の浜、生口島側なら 高根大橋を越えた先にある小さな浜から
揚げるのが正解だと思われます。

ギリギリ
時間は12時25分、まず西の日光こと耕三寺に向いました …が、なんじゃこりゃあ?
なんと言うか。。。 これじゃない感が僕の理解の遥か斜め上を超えてしまっています。
これ以上書くと、見るに耐えない悪口の羅列になってしまいますので止めますけど、
もしも誰かに「耕三寺ってどう?」と聞かれたら「僕は引き返したで、門の前で」です。
瀬戸田港の近くに有った小さな御社の佇まいの方が、僕の中では上等でした。



「なんじゃ あのパ〇モンは…」と、薄黒い気持ちで門前の商店街を歩きます。
次にむかう先は 食べログで絶賛されていた玉木商店さんです。
既に黒々ハートになっていましたので「名物に美味い物なしってかあ」なんて思いながら
「足の所 4本と タレを3つ下さい、あ 1つはいま食べますからそのままで」。
歩きながら 食べながら 歩きながら … ん … うっまーいっ一気に機嫌が直ります。
いや これを買って帰れただけでも、瀬戸田に上陸した甲斐が有ったってモンです、
それくらい美味しゅうございました。
さて次に向う先は、同じ生口島の北岸にあるジェラートの「ドルチェ」さんの本店。
出発時に時計を見ると12時45分、依然良いペースです。
揚げられる場所は有るかなーと漕いでいると、店の真横と言って良い場所に
手ごろな浜が有るじゃあありませんか!当然 財布を握り締めて上陸です。
実は予めメールで確認していました
「本店でしか食せない限定フレーバーってありますのん??」
「や、そんなの ないです」だそうで、ショボンヌ。
つまり福山駅前の天満屋と同じものしか買えないって話ですね、
でも現地で食するのが、これまた旅情を掻き立てるって言うか ね。
そう思いつつ店に行くと… なーんでこんなに並んでるのっ!って位の行列。
まあ熱いしね 観光系は僕だけじゃないしね 瀬戸田の名物だしね そりゃそうだね。
おとなしく並んで買いましたレモン&デコみかん、この暑さ、そして柑橘の島にいる僕、
選択肢はコノ辺りが妥当でしょう、はいこれも美味しゅうございました。
でも やっぱり思うのは「本店限定フレーバーは是非作るべきでしょう」です、
それが瀬戸田に人物金を呼ぶ 誘い水になると思うんだけどなあ。
そんな事を思いつつ 頭キーンってさせながら食べ終わって時計を見ると13時25分です。

ほんの50m先に本店が
次がいよいよラストのセクションです、ここからは漕ぐだけって感じになりました。
道中ジェットバイクがブイブイ、水上スキーがバウバウ、そんな季節になりました。
最終目的は ハッサク屋さんに甘物を買いに行く事ですが
へえ と思ったのが、上陸場所の手前の大浜海水浴場の前の海域で
因島水軍祭の出し物らしき小早が、6艘ほど漕ぎ練をしていた事です。
珍しいものを見れたなー と思って眺めていましたが
ひょっとしたら向こうも同じ事を考えつつ僕のカヤックを見てたかも です。
その横を通り抜けさせてもらい、目的地に上陸すると時刻は15時45分でした。
GPSを見ると、漕ぎ距離60.4km、休憩合計70分、漕ぎ合計9時間35分
時速6.3kmという事になりますね、まあこんなモノでしょう です。
ただ予想外だったのが、この時点で体力にまだ余裕が有った事です、
漕ぎ終わったら浜に10分位ヘタリ込んじゃうだろうなーと、思っていたのですが
感覚的には「あと2時間、距離にして12km程度は…こなせるか?」って感じ。
距離漕ぎは 60kmで終わりにする積りでしたが、こうなると欲が出ます、
もう1セクション、もう2時間漕ごうかな、つまり12時間漕ぎチャレンジです。
勿論今回は好条件が重なりました 「あまり気温が上がらずに済んだ」
「休憩地での気分転換が効果的だった」「前日の睡眠時間が充分に取れた」
「雨が降った翌日で、空気が澄んで湿度も低かった」等々です。
でも何だか出来そうな気が… 9月の連休に向けて熟考したい所ですね。
さて はっさく屋さんでは定番の「はっさく大福」に加えて今回は
温州蜜柑が丸ごと1個入った「菊蜜柑餅」なるモノを買ってきました。
結果から言うと、めちゃ美味いです。
はっさく大福が大人の「LitlleBitterTaste」とすれば
こちらは優しい甘さと汁気タップリな万人向けの お味と言えそうです。
ハッサクの収穫の都合で、はっさく大福はお盆頃に一旦終了するそうですが
蜜柑の方は、その後が本格的な収穫時期のなってくるので、
因島方面で漕いだ際の楽しみは、当分確保できそうです うしし。
記録:キャンプ7/10泊 ・ ぷかり20/30回
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